はじめに
ギターを弾く方でワウペダルを使う方はたくさんいらっしゃいます。
ライブやスタジオ練習で、
ペダルボードに組み込んだお気に入りのワウペダルを満喫されてます。
ワウペダルの操作もギターを楽しむテクニックの一つですよね。
でも、DTMでのワウとなると、途端に変に敷居が上がってしまうもの。
せっかくの大好きなワウサウンドを、
DTMで自由に楽しむための方法をいくつかご紹介いたします。
是非とも、最後までお付き合いください!
結論
- Cubaseに備わるクイックコントロールで実機同様のペダル操作が可能!
- Cubase付属のVST AmpRackのワウペダルも楽勝!
- Amplitubeの癖のあるワウ活用もポイントを押さえて簡単設定!
- 実機ではとても揃えられないワウペダルの名器を贅沢に楽しめる!
使用機材とセットアップ
ギター:Sadowsky Metroline R1
MIDIキーボード:NI KOMPLETE KONTROL S61
エクスプレッションペダル:HOTONE SOUL PRESS ワウ・ヴォリューム・エクスプレッションペダル
オーディオインターフェース:RME FIREFACE UFX2
DAW:Cubase Pro 12.0.20
使用プラグイン:Cubase付属のVST Amp Rack、Amplitube 5 MAX
Virtual Bassist SLAP、Loopcloud
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/20220521_201246-768x1024.jpg)
今回のギターはSadowsky Metroline R1をチョイス。
といっても、ピックアップ周りを改造しまくっています。
フロントとリアPUはセイモアダンカンSHR-1 Hot Rails Strat。
センターPUはセイモアダンカンSSL-5 Custom Staggered。
フロント・リアともにコイルタップが出来る仕様で、
様々なジャンルに対応できるマルチな1本です。
リズムトラックを準備
LoopcloudとVirtual Bassist SLAPで、
今回は8小節のファンキーなバックトラックを作成してみました。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-10-902x1024.jpg)
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-11-1024x753.jpg)
リズムトラック全体像がこちら。
エクスプレッションペダルの接続
普段のライブでKemperのフットコントローラーに接続している
エクスプレッションペダルです。
「HOTONE SOUL PRESS ワウ・ヴォリューム・エクスプレッションペダル」
というこれ一台で3役をこなすコンパクトな一品です。
その中の、エクスプレッションペダル機能のみを使います。
サウンドハウスで見る
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/20220521_201732-1024x768.jpg)
このMODEスイッチで真ん中の「EXP」に設定します。
ステレオ標準プラグでNI KOMPLETE KONTROL S61と接続します。
サウンドハウスで見る
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9.png)
エクスプレッションペダルの設定
ここで、以前に苦戦した重要ポイントを記します。
エクスプレッションペダルを接続しただけでは、
思うように操作ができません。
これにはかなり頭を抱えました、、、
解決策は以下の通り。
Komplete Kontrolのスタンドアローン版を起動
Cubase内のVSTインストゥルメントではなく、
スタンドアローン版を起動します。
スタンドアローンでのみ設定が可能のようです。
Cubase内ではこのボダンは見つかりませんでした。
そして、右上の赤く囲った箇所をクリック。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-12-1024x574.png)
そして、PEDALSタブとPedal Bを選択します。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-13-1024x615.png)
そして、何も考えずに上図の設定にすることでOK。
必要に応じてCalibrateボタンをおしてペダル操作を加えます。
本当は、ここもかなり苦戦したので丁寧に解説したいのですが、
本題とずれますので、また別の記事にて、、、
ギタートラックの作成 【VST Amp Rack 編】
オーディオトラックを作成します。
この際に間違いなく「ステレオ」を選択しましょう。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-10.png)
理由は、エフェクトや残響音はステレオで鳴るためです。
そして、Cubase付属の「VST Amp Rack」を起動します。
ここで、お気に入りのAC30をモデルとした(であろう)
プリセットを選択します。
そして、Pre-Effectsタブを選択。
画面上の三角マークをクリックして、
プルダウンで出てきたエフェクターの中からWahWahを選択します。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-12.jpg)
ワウペダル操作の実現まで
Cubaseに備わるとっても便利なクイックコントロールを用います。
ギタートラックの左側から下図のクイックコントールを開きます。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-14.png)
「QC学習」ボタンをONにして、
VST AmpRack内のワウペダル部分をマウスでぐりぐり動かします。
そうすると、
クイックコントロール内のバーを動かすと、
ワウペダルも動きます。
これにて紐づけ(連結)OKです。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-15-1024x793.jpg)
「スタジオ設定」の中にある「トラッククイックコントロール」を選択。
ここで、「VSTクイックコントロール」は選ばないように注意が必要です。
私は間違えて苦戦してしまいました。
そして、一番上の「QuickControl1」を選んで、
右側の「学習」にチェックを入れます。
そして、エクスプレッションペダル本体を上下差操作します。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-15-1-1024x545.jpg)
エクスプレッションペダルと画面上のワウペダルがしっかりリンク。
その後ろで、左端のクイックコントロールのバーも連動してます。
はじめは必ず感動します。(と思います)
サクッと一発録りで恐縮ですがカッティングで弾いてみました。
右足でエクスプレッションペダルを操作しながらの画面キャプチャーです。
しっかりと連動し、しかも、オートメーションまで書き込めています。
また、演奏中のワウ操作自体のレイテンシーには違和感ありません。
ギタートラックの作成 【Amplitube 5 編】
続いて、IK MULTIMEDIA社のAmpliTube 5で使用してみます。
基本的に、前述のVST Amp Rackと同様です。
一点だけAmplitube 5でのワウ設定が必要なだけです。
好みのワウを呼び出し
Amplitube 5のストンプから好みのワウペダルをドラッグドロップ。
今回は、Ibanezのワウ(と思われる)を選択しました。
私はAmplitube 5 Maxなので、すべてのワウが使用できます。
それこそ、実機ならとても買えない高額なものまで使い放題!
しかし、大量にありすぎて使いきれません。
結局いつも何個かに限定されるというのが現実です。
ペダル操作のための紐づけ作業
下図のように、
ワウペダル画像の踏む場所を右クリック。
そして、Assign Automation→Wahと選択し、
一番上のParam 1を選択します。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-15-2-1024x684.jpg)
あとは、VST Amp Rackの時と同様に、
クイックコントロールの機能を使用するだけで、
バッチリと連動します。
ワウの効いたリードギターを投入
では、先程のカッティングオケに、
ワウを使ったリードギターを投入してみます。
こういうケースでは、粘っこく演奏するのが個人的に好みです。
全体確認
カッティングとリードの両方にワウがかかって、
少々うざったいですね、、、
でも、今回の記事の趣旨からすればOKとしましょう。
やはり、ワウ奏法は楽しい!!!
まとめ
- Cubaseに備わるクイックコントロールで実機同様のペダル操作が可能!
- Cubase付属のVST AmpRackのワウペダルも楽勝!
- Amplitubeの癖のあるワウ活用もポイントを押さえて簡単設定!
- 実機ではとても揃えられないワウペダルの名器を贅沢に楽しめる!
最後に
今回、Cubase内でのワウペダルの活用についてご紹介いたしました。
DTMerの皆さんの中には、
こだわりのワウペダル実機をお持ちの方もいると思います。
私も、Fulltone CLYDE deluxe wahの超愛用者です。
なので、オーディオインターフェースの前段に
本物のワウを経由して録音する手法に何度かトライしました。
しかし、私の技量では、
残念ながらクリップが激しくゲイン調整が出来ませんでした。
今回のように、プラグインを使うことで、
DTMの中で気軽に楽しめるワウ活用があります。
様々なワウをとっかえひっかえできることも、
DTMならではです。
皆さんも、是非とも、
DTM上でワウペダルのサウンドをお楽しみください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!