はじめに
「作曲」をDTMで頑張っている方もたくさんいらっしゃいます。
私の音楽仲間の多くの方が作曲目的でDTMを始めています。
そのような中でメロディーやベースラインなどのフレーズ作成で
「毎回同じになってしまう」というお悩みをよく聞きます。
今回は、そのような方にお役立ちできるソフトの一つ、
Audiomodern社の「Riffer」を実使用にてご紹介いたします。
結論
- Rifferはフレーズ作成の「道しるべ」として大活躍!
- 行き詰まったフレーズ作成にヒントを示唆してくれる!
- アイデア次第でベースからリードまで可能性は無限大!
- Cubaseのコードトラックの併用でコード変化にも対応!
使用機材とセットアップ
・フレーズ生成プラグイン:Audiomodern Riffer
・ベース音源:Steinberg Retrologue 2
・リード音源:Spectrasonics Omnisphere
・オーディオインターフェース:RME FIREFACE UFX2
・DAW:Cubase Pro 12.0.20
・使用プラグイン:Cubase付属のVST Amp Rack
・使用MIDIキーボード:NI KOMPLETE KONTROL S61
・使用ギター:Paul Reed Smith Brushstroke 24
リズムの選択
基本ドラムパターンとしてLoopcloudからTech Houseテイストのものを選択。
プロジェクトウィンドウにドラッグ&ドロップ。
リズムの変化VerをいくつかLoopcloudにて作成。
これが超便利!
また別記事にてご紹介いたします。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-6-1024x745.jpg)
Rifferのセットアップ
Rifferの起動
インストゥルメントトラックを追加から「Riffer」を選択
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-6.png)
Rifferが起動します。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-7.jpg)
Rifferは音源ではありません
Rifferはインストゥルメント扱いですが、
音源として使用するものではありません。
あくまでフレーズを作成するプラグイン、
という理解が良いと思います。
なので、これ一つでは何もできません。
音源起動
Rifferで鳴らしたい音源を起動します。
まずはベースを作成したいので、
Cubase付属のRetrologue 2を起動。
Bassとしてこの音色に決定。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-7-2.jpg)
Rifferの接続
Rifferにて作成したフレーズをRetrologue 2で鳴らすために、
Retrologue 2の
MIDIインプットから「Riffer-MIDI Output」を選択します。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-7.png)
そして、モニタリングボタンを点灯させます。
左隣の録音ボタンでも可能ですが、
トラック選択を変えるたびに接続が切れるので注意してください。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-8.png)
これにて、基本的な準備は完了です。
Rifferの操作:ベース編
フレーズ生成
まずは、一番上のサイコロマークをクリック。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9.jpg)
すると、画面上に黒い短い線がたくさん表示されます。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-1.jpg)
幾何学模様のように見えますが、これがフレーズです。
横軸が時間(この場合1小節)で、縦軸が音程です。
でも、「さあ、どんなフレーズかな!」と待っても待っても何にも鳴りません、、、、
出音確認
Rifferでのフレーズ確認には、
Cubase(DAW)を走らせる必要があります。
これ、私は恥ずかしながら少々戸惑った記憶があります。
CubaseのPlayボタンを押すと聞こえます。
音が出ました~~~!
でも、なんか、かっこよくない。
好みじゃない、、、
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-2.jpg)
上記の箇所をデフォルトの「2」から「0」へ変更します。
そうすればよい感じに。
キーを設定
今回は、取り急ぎキーをEmにしたいので
(何でもよいのですが、、、)
ここで「E」を選択します。
プルダウンの大量のスケールの中から
「Minor」を選択します。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-3.jpg)
そしてまたサイコロボタン!
ここでサイコロボタンをもう一度押します。
そうすると、押すたびにフレーズが変化します。
これがほんとに楽しい。
音域の調整
音域をベースに適した領域に調整します。
この音色自体が既にベース領域ですので今回は大きくは変えません。
ここのスライダーを下げて、
一番下を「E2」になるようにしました。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-4.jpg)
そして、再度サイコロマーク。
良い音域になりました。
フレーズに味付け
単なる16分音符の不規則なアルペジエーター
なので変化を加えます。
私の好みは、
●1小節で鳴る音を14個に設定
●Tie NotesとSustain Notesをオン
です。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-5.jpg)
はい、かなりいい感じになりました!
(あくまで個人の見解です^^)
お気に入りに出会うまでサイコロ
あとは、「これ最高!」というフレーズが出るまで
サイコロを何度も押します。
で、「しまった、前の方がよかった!」
という時が必ず訪れます。
その時は、Undoボタンで戻れるのでご安心ください!
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-6.jpg)
Rifferの操作:リードフレーズ編
音色選び
リードフレーズは今回はOmnisphereを選択します。
ベースの音は少々カドが丸めの音色なので、
リードは存在感がある音色に。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-7-1024x655.jpg)
接続設定
前述のベースと同じ方法で設定します。
音域の調整
今回はリード目的なので、
音域を右のスライダーで上げます。
取り急ぎ適当に一番下がE2くらいになるまで上げてみました。
音数の調整
さらに、メロディー的にしたいので音数を減らします。
今回はデフォルトの「16」から「12」まで削減しました。
お気に入りに出会いを求めてサイコロ
あとはお気に入りが出てくるまで
次々とサイコロボタンを押します。
どこで「よし!」とするかは、逆に悩ましいところです。
結果、この内容にて決定。
ギターを少々
生っぽさを追加
生っぽい雰囲気を出すために
ギターを少々加えてみます。
一応のギター弾き人として入れてみたくなるんです、、、
(すみません。)
カッティングでサクッと入れてみました。
全体確認
まずはベース・リード・リズム・ギターの全入りをお聞きください。
フレーズを自動で生成してくれるのは便利ですね。
ギター以外は全てRifferが作成してくれたものです。
ベースとリードトラックの録音ボタンをONにして、
各トラックで録音すれば、
いつものピアノロール画面で修正も可能です。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-8-1024x731.jpg)
まとめ
- Rifferはフレーズのアイデアが出ない時に活躍。
- 接続に少々癖がありますが好きな音源が使用でき自由度が高い。
- 1小節内の音数を適宜調整する(減らす)ことがキモ。
- 対象音程を上下させることでベースからリードまでOK。
おまけ
ランダマイズ機能
ランダマイズ機能として「無限大マーク」のボタンを押すことで、
1小節ごとに次々と異なるフレーズが作成されます。
![](https://onodahiro.com/wp-content/uploads/2022/05/image-9-9.jpg)
せっかくなのでこの機能を用いて、
次々と登場するパターンを録画してみました。
長いので、Youtubeに動画として投稿しておりますので、
良ければお聞きください。
最後に
ここ数年、フレーズの自動生成ソフトが種々販売されています。
OmnisphereやNexus等の様々な音源にも
秀逸なアルペジエーターが搭載されています。
音源搭載のアルペジエーターとは
違った角度からのアプローチが出来る
フレーズジェネレータ「Riffer」は、
きっと、皆さんに楽しんでいただけると思います。
ちょくちょくセールになっていますので、
気になる方は要チェックですよ!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!