はじめに
DTMerの皆さんに大人気のギターアンプシミュレータ、IK Multimedia社のAmpliTube 5。
その無料版であるAmpliTube 5 CSが気になっている方も多いと思います。
今回は、そんなAmpliTube 5を「無料版の『CS』」だけで構成されているプリセットを用いて、どこまで使えるのかをあれこれ実演奏にてチェックしてみます。
是非とも最後までお付き合いください!
アンプシミュレータって必要?
Cubase付属のVST Amp Rackはかなり使えるよ!
付属以外のアンプシミュレータはどう?
いろんなメーカーのものがあるので、
まずは無料版で試してみたらいいよ!
結論
- AmpliTube 5 CS 無料版だけでも十分にリアルで良い音
- クリーンからクランチ、ひずみものまで広範囲でカバー
- 無料版でもこだわりの設定が可能
- ギターの音作りがよく分からなくてもプリセットだけでほぼOK!
使用機材とセットアップ
ギター:Ibaneze J Custom
オーディオインターフェース:RME FIREFACE UFX2
DAW:Cubase Pro 12.0.20
使用プラグイン:IK Multimedia AmpliTube 5
今回のギターは「Ibaneze J Custom」をチョイス。
クリーンからリードまで何でもこなすマルチな一本です。
その弾きやすさは「さすがmade in Japan!」といったところ。
重量があるので長時間のライブではしんどいですが、ボディー全体が均一に「鳴る」感触が快感です。
IK Multimedia AmpliTubeとの出会い
僕は、IK Multimedia社のAmpliTubeとは大変長いお付き合いです。
学生時代にぼろいアパートでマーシャルの三段スタックをSHUREのSM57で録音していました。
近隣迷惑への気遣いから、最短でOKテイクを出すスキルを取得するのに最適な環境だったといえば聞こえはいいですが、、、
(当時のご近所の皆様、、、ごめんなさい)
マイク録音は確かに今聞いても空気感があって良い音です。
でも、毎回のセットアップや近隣配慮からそれはそれは大変だったと記憶しています。
そのような中、IKマルチメディアから初代のAmpliTubeが登場したことをサンレコで知ることに。
ちょうど、CubaseSX2にてDAWを使い始めた時で、欲しかった「音源」「Mixソフト」「アンプシミュレーター」の三点がそろった、超ナイスなバンドルがIKマルチメディアから登場し、速攻で食らいつきました。
内容は、、、Sampletank2、T-Racks初代、そして、AmpliTube初代。
当時、結構なお値段だったような気がしますが、初めてのサードパーティープラグインとして購入しました。
初代AmpliTubeは、それはそれはレイテンシーがひどく、音も残念極まりないもので、おまけにCPUメーター振り切りまくり。
それが今ではバージョンが「AmpliTube 5」となり、とんでもなく「使える一品」になっています。
AmpliTube 5 とはなんぞや
本家のサイトに書かれていることを要約するとこんな感じ。
- 伝説のギターやベースのアンプやストンプのモデルをMac/PCで
- 実機に匹敵する雰囲気と演奏感を実現
- 自由な接続が可能
- かつてないほどリアルなトーン
ということ。
私の言葉でのAmpliTubeとは、、、、
- あこがれのアンプ・キャビネット・ストンプ・エフェクトを自由に使用可能
- 実機を購入するととんでもない金額になり、そんなの現実的に無理!
- 真空管を暖めてキャビネットにマイクを立てて配線つないで、、、という手間が不要
- 下手くそなマイキングや音量配慮を気にするくらいなら、AmpliTubeの方が結果が良い
といったところでしょうか。
AmpliTube 5 CS 無料版を実際に使ってみる
今回の記事を書くのに際して、私が所有するライセンスは「AmpliTube 5 MAX」という全部入りですが、
無料版の「AmpliTube 5 CS」に入っているギアモデル(アンプやペダル)だけを使用しました。
プリセットの中には「AmpliTube 5 CS」というのがあり、それを用いてのレビューです。
ギターを接続したオーディオトラックを作成。
InsertスロットからAmpliTube 5 を選択。
この際、自身の演奏を聞くために、モニタリングボタンをONにしましょう。
AmpliTube 5 上部のプリセットウィンドウから、「AmpliTube 5 CS」を選択し、右側に登場するプリセットを選択して音色を確認。
一番上のプリセット「Appetite」を選択。
お、やはりリアル!!!
Cubase付属のDrum Loopsの中から適当にリズムを選びます。
とりあえず12小節ループ設定で、Emキーで適当に弾いて録音してみます。
波形が表示されて録音されていることを確認。
そしてCubaseのモニタリングボタンをOFFにします。
プリセットの上下ボタンをを押して出音を確認してみます。
この時がものすごく楽しいのは、僕だけではないはずです。
無料版の音色プリセットのチェック
Cubaseをループ再生させて、音色を変更させていったものをいくつかご紹介します。
私のバージョンではプリセットが21個入っていました。
その中から「個人的に好みだった音色を」いくつかを書き出してみました。
アンプとストンプを少々エディット
上記で試したプリセットの中から「Metal Flag」をもとに、更に好みの音色となるよう、少々エディットしてみましょう。
全体にさらに抜けが欲しくて、下記の設定変更をしました。
・PRESENCEを少しダウン
・BASSをアップ
・MIDDLEをアップ
・TREBBLEを大幅アップ
さらに、音の広がりを出すために、ROOMのレベルを増加させました。
これらを変更した結果はこちら。
元々のプリセットと聞き比べてみてください。
いかがでしょうか?
少々極端にしてみましたが、しっかりとアンプ実機を操作したような音色変化です。
少々脱線しますが、楽曲のミックスの際には、DAWのEQ処理の前に必ずアンプシミュレータでの音作りを見直すことを試してくださいね。
バンドアンサンブルでチェック
バンドアンサンブルでどのように聞こえるかを確認するため、ピアノとベースを入れてみました。
最近マイブームのUJAM製品、Virtual Pianist VOGUEとVirtual Bassist SLAPにて。
カッティングではどんな感じ?
前述までは、ロック調のひずみ系音色でチェックしてみました。
では、カッティング調ではどんな出音なのかもあわせてチェックしてみました。
Ibaneze J Custom一本でこの記事を書ききる意気込みでしたので、あえてストラト等には持ち替えずに、フロントとセンターのハーフトーンで録音してみました。
一発録音のため、開放弦の処理が甘いことはご愛敬ということで、、、、
アンサンブルではこんな感じです。
まとめ
- AmpliTube 5 CSは無料版でもかなりのクオリティー
- プリセットもニーズをしっかり押さえた内容で即戦力
- ちょっとエディットするだけで簡単にお好みのサウンドに
- 無料版で気に入ったらギグを買い足すも良しMAXにアプグレするも良し
- 付属のアンプシミュレータとの併用におすすめ
最後に
今回、AmpliTube 5 の無料版のみのギア(アンプやペダルエフェクト)で
どんな音が出せるかのチェックをしてみました。
普段、私はAmpliTube 5 MAXを使用しており、レコーディングやギターレッスン等々に大活用しています。
今回の「無料版のみ縛り」で取り組んでみた結果、「これだけでかなりイケるぞ」というのが正直な感想です。
今後、AmpliTube 5 MAXやほかのアンプシミュレータ(GUITAR RIG 6 PROやBIAS Ampなど)も
リアルなユーザー目線でレビュー記事を作成してきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!